衛生検査所

新型コロナウイルス「偽陽性・偽陰性」と精度管理について

「偽陽性・偽陰性」と精度管理について

Setolabo衛生検査所では、標準作業書や台帳などの作成手続きを行い、立入検査を含めた保健所の厳しい審査を経て、都道府県の登録衛生検査所として運営をおこなっております。Setolabo衛生検査所で行う検査は、一般のよく言われる「駅前の民間検査会社」とは異なり、検査の95%は行政から委託された検査を行う衛生検査所です。

みなさまが医療機関を受診した際に受けるPCR検査も、衛生検査所で検査をしており、Setolabo衛生検査所で行う検査は、行政検査や医療機関の検査になります。

検査所は24時間動いておりますが、一般の方々にも身近に検査をお受けいただきたいという思いから、その一部の時間を一般の方々へ開放するために、名古屋・神戸・大阪・広島・岡山・香川・愛媛・高知・徳島の検査センターにて唾液を採取するだけの唾液採取所を設置しています。皆様が各検査センターで採取してくださった検体は、検査所に運ばれ、臨床検査技師や医師をはじめとした国家資格を持った検査員が検査をおこなっております。

(研究所などの検査員や検体数が多いときに臨時で国立大学の大学院生も検査に携わることがあります。)

厚生労働省より全ての検査会社へ「偽陽性・偽陰性」をホームページ上に通知するように通達が2020年に行われました。Setolabo衛生検査所でも通知を受けて、「偽陽性・偽陰性」の可能性の通知をおこなっております。

<Setolabo衛生検査所の偽陽性を防ぐ取り組み>

偽陽性は次の可能性で起こることが多いと言われています。その中でも多いものが、コンタミです。コンタミとは他の陽性の検体が他の検体に混ざることを言います。Setolabo衛生検査所では、コンタミ防止マニュアルに基づいた検査をおこなっており、保健所にもマニュアルを細かく審査いただいた上で認可をいただいております。加えて、Setolabo衛生検査所の独自の取り組みとして、陽性となった検体は2回検査をおこなっております。2回連続で陽性が出るまで検査を行うことで、時間はかかりますが、誤って陽性判定を出すことを防いでいます。他にも、同様の似たようなウイルスやゴミなどを感知して陽性判定が出たりすることがあります。

<Setolabo衛生検査所の偽陰性を防ぐ取り組み>

偽陰性は検査の手技などよりも検体採取で多く起こると言われています。Setolabo衛生検査所では、検体採取が医師や患者さん本人によるが故に、検体採取の偽陰性は防ぐことができません。しかし、注意喚起を行うことで、全ての患者さんに正しい採取方法での唾液検体の提出をお願いしています。

偽陰性が起こりやすくなるのは下記の通りです

・感染初期(特に発症してから1~3日目)

・食後や飲水後すぐ

・ヨードなどでうがいした直後

・鼻咽頭スワブで医師が不適切な方法で採取した場合

特に感染初期での偽陰性は多いです。PCR検査では、どの検査所でも数マイクロリットルの唾液を用いた検査を行います。したがって、鼻の奥に集まりやすいコロナウイルス が十分に鼻の奥で増えていないと、採取した唾液の中に含まれるウイルスの量が少ないことがあります。保健所の検査では、あえて時間をおいて検査をする時があるのはこのためです。一方で自費の検査や医療機関での検査ですと、発熱などの症状が出てすぐに検査を受けることが多いため、上記の理由で実際に感染が成立していても「陰性」と結果が出ることがあります。さらに、厄介なのが、採取した唾液が1mLとすれば、実際に検査で使用する唾液はその100分の1以下の数マイクロリットルになります。したがって、採取した唾液の中にわずかにウイルスが含まれていても、検査で用いる唾液に含まれていないと陰性と出たり陽性と出たりする場合もあります。したがって、感染初期は特に判断が難しいため、症状が出てしばらく(3日目以降)にPCR検査を受けると偽陰性の可能性はかなり下がります。

インターネットで購入してポスト投函を行う郵送で行う唾液のPCR検査は、ウイルス不活化液が入っており、ウイルスの遺伝子を壊す可能性があるために偽陰性の可能性が高まる理由から、Setolabo衛生検査所では基本的にはお断りをしております。同様にポスト投函で用いるピンク色の輸送液に関しても、上述した理由で感染初期には適さないことや常温で輸送するとウイルスの遺伝子が壊れてしまうことから、Setolabo衛生検査所では基本的にはお断りをしております。

Setolabo衛生検査所では、「偽陽性・偽陰性」を防ぐべく、日々精度管理について見直しをおこなっております。

加えて、自費で検査を受けられる皆様へは、検査は100%ではないことを理解した上で検査をお受けいただきますようにお願いを申し上げます。発熱時は、自主的に隔離を行い、マスクの着用を行ってください。感染拡大を防止するのは皆様のお一人お一人の行動です。PCR検査は、そのサポートを行うためにあると考えております。

1日でも早い収束を願いコラムの終わりとさせていただきます。

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