新型コロナウイルスが発生し、ダイヤモンドプリンセス号が騒ぎになっていた2020年2月。世の中は大変なパニック状態にありました。今までに経験のしたことのない感染症に見舞われ、どうしたらいいのか誰もわからない中、Setolaboの代表である私も新型コロナウイルスの診療にあたっていました。
当検査所でPCR検査を実施しはじめた背景としては、医師である私が、感染症指定病院で日本に新型コロナウイルスに入ってきた3月から新型コロナウイルスの診療に医師としてあたってきたことにあります。当時、PCR検査を求めて、多くの患者さんが帰国者接触者外来をになう地域の中核病院を受診されてきており、特に救急科においては通常の診療ができなくなっていました。私を含め多くの救急スタッフが防護服を着て診療を行わざるを得ないために毎日熱中症になりながら診療にあたっている中で、医療機関以外でもPCR検査がうけられる体制を拡充することで、医療現場の負担軽減を図るだけでなく、従来の医療体制へと戻すことができると考え、日本でもいち早く、2020年4月に提唱し、9月にPCR検査センターの設立(保健所認可は同年11月)に至りました。
当時は、新型コロナウイルスのPCR検査の必要性を毎日訴え、保健所の方にも早期の認可を求めましたが、ご理解をいただくのに大変苦労しました。なかなか書類も審査してもらえず、香川県議会議員の方や高松市議会議員の方、またメディアの皆様や、中でも香川県民、高松市民の皆様の声のおかげがあって、保健所がようやく動いてくださり認可を得ることができました。
新型コロナウイルスの感染症対策として、何よりも大切にしていることが、PCR検査が受けられず、発症判明が遅れ重症化した患者さんを減らし、無症状感染者の患者さんを1人でも多く見つけることで、世の中の予防医療に貢献していくことです。これは、私が救急の現場やコロナ病棟で助けれなかった患者さんを1人でも救いたいという思いからきております。
Setolabo衛生検査所は、病院でありませんが、初期は提携医療機関にお願いをしたり、現在では衛生検査所として、開設当時から全ての陽性者に対して、発生届の提出を保健所へ行ってきました。
現在は、ワクチンも普及し、今後は、PCR検査についていうと、特に地方や過疎地域でPCR検査が気軽に受けられるような体制の構築と経済活性化に向けたPCR検査体制の維持を行っていきます。そして、Withコロナに向けて、PCR検査のあり方をより時代に即したものへと変化させていきます。
Setolabo衛生検査所は、香川県並びに大阪市の登録衛生検査所となっており、新型コロナウイルスについては、「RT-PCR検査」「抗原定量検査」「抗体定量検査(中和抗体の測定)」「変異株測定」を実施しております。いずれも指定の時間までにお受けした検体は、当日中に検査を実施して、結果をお返ししております。
必要な方へ必要な医療物資が提供できる世の中を作ることで、社会にこれからも貢献していきたいと考えております。